塗替えサイクルや耐用年数

築後10年前後で塗装をおすすめする理由

外壁の種類にもよりますが一般的に新築後10年前後で塗替えを行う事が望ましいとされています。

特に近年普及が著しい窯業系サイディングは紫外線や雨風の自然環境下の影響の他、適切な塗装メンテンナンスの実施程度によってその耐用年数に大きな影響を受けます。

サイディングの外壁

また、サイディングの外壁には外壁材と外壁材の繋ぎ目にジョイントシールと呼ばれるシーリング材が施されています。シーリング材はグレードによって長期的な耐用年数を見込めるものもありますが、多くの場合、新築時には一般的なグレードのシーリング材が使われています。

この一般的なシーリング材の耐用年数は5年~10年とされています。

モルタル系の外壁

またモルタル壁のようにジョイントシールの無いタイプの外壁でも、新築時の仕上げ塗装には多くの場合、耐用年数が5年前後のアクリル系塗料を使われています。

耐用年数=綺麗な状態を維持する年数ではない

近年では次々に新しい塗料が開発されて長期耐用年数を謳う塗料メーカーも増えており、塗料の耐用年数だけに注目してしまいがちですが耐用年数はあくまで機械的に出した平均的な見込み数字です。

また、謳われた耐用年数の間、塗装した外壁や屋根などが全く汚れないという事ではありません。

例えば車のボディーのように、ボディーコーティングを施工しても洗車というメンテナンスは必要不可欠です。

車のボディーコーティング自体は数年持ちますが、屋外にある以上コーティング直後の綺麗な状態が維持されるかというとそれは別の話になります。

外壁の塗料も同じく、耐用年数は外壁の表面が汚染されていない状態で初めて優れた効果を発揮するのです。

家は常に紫外線や雨風などの自然環境下の影響を受けているのでどんなにいい塗料で塗装しても耐用年数は見込めても「汚れ自体は付着する」という事をしっかりと理解した上で塗料を選ぶことが大切です。

耐用年数は期待耐用年数

塗料メーカーで謳われている耐用年数は絶対的な数字ではなく、期待耐用年数と表現されます。

あくまで機械的に算出された期待値なので外壁の種類、立地条件、形状によっては耐用年数が伸びる可能性もあれば短くなる可能性もあります。

使用する塗料によって耐用年数に伴い工事金額も大きく変わる為、このような事情を加味して塗替えをする事が重要です。