塗料の種類と概要

建物一つを塗装工事する際に使用する塗料は数種類あります。外壁の塗料、屋根の塗料、軒裏天井や各所付帯部分の塗料はそれぞれの仕様や状態に合わせて適切な塗料で塗り分けします。

 

塗装工事の際、主に外壁と屋根にどのような塗料を使用するかによって工事金額も変わってきます。

アクリル塗料

アクリル塗料は、まだウレタン塗料やシリコン塗料が高価な時代によく使用されていた塗料ですが、最近の外壁リフォームでの塗装工事ではあまり使用されることはなくなりました。

コストは6種類の中では一番安く、耐久性、耐候性の面でも他の5種類に比較すると劣ります。しかし現在でも新築の外壁にはよく使用される塗料でもあります。

ウレタン塗料

ウレタン塗料は、一般的な塗料でアクリル塗料と比較して耐久性、耐候性に優れています。

また応用範囲も広く、耐水性や耐摩耗性の良さも活かして外壁塗料として多用されているほかに、鉄骨や鉄部などの防食用途、床用にも使用されています。また塗膜の光沢(ツヤ)感も高く、高級な仕上がり感を得られます。

シリコン塗料

シリコン塗料は、機能性とコストのバランスがとれており、6種類の塗料の中では最もコストパフォーマンスが高いといわれている塗料です。

高耐候性塗料の位置づけにあり、外装用仕上げ材として一般住宅の塗り替え工事で近年需要が増加しています。耐候性に優れていることからマンションなどにもよく使用されています。

ラジカル制御塗料

ラジカル塗料は、塗膜の中に発生するラジカル(劣化因子)を制御する塗料の事です。

塗膜は自然環境下(紫外線や水、酸素などの影響)により、ラジカルという塗膜劣化の原因となる劣化因子が発生します。ラジカルを制御する事により塗膜の劣化を抑制し、耐候性を高める事ができます。

フッ素塗料

フッ素塗料は、耐久性、耐候性などの機能性は有機塗料の4種類の中では最も優れています。

その機能性から、そう何度も容易に塗装工事をできないビルや高層マンションをはじめ、鋼構造物用では橋梁、タンク、プラントなど長期防食の用途にも使用されています。

無機塗料

無機塗料とは、塗料に無機物が配合された塗料です。

無機物とは有機物を除いた(炭素を含まない)物質で例えばガラス、鉱物、石などがあげられます。

紫外線で劣化しない・硬い・燃えにくいといった性質を持つ無機物が配合されている塗料なのでフッ素以上の耐久性を期待出来きます。

遮熱塗料

遮熱塗料は、太陽光線を高いレベルで反射する事により屋根や外壁の表面温度の上昇を抑える効果のある塗料です。

特に鉄板屋根に施工すると夏場にその効果を発揮し、室内での体感温度が下がる事により節電効果も期待できます。

尚、遮熱塗料にもシリコン系遮熱塗料やフッ素系遮熱塗料などのグレードがあります。

おすすめの塗料は?

リフォームの塗替え工事の場合、外壁屋根ともに費用、特徴ともにシリコン塗料やラジカル制御塗料が人気があります。

しかし塗替えをする目的によってはおすすめする塗料の種類は変わります。塗料についても話を聞いてみたいという方はお気軽にお問合せください。